Androidの勢いの秘密に迫る!iPhone OSより優れている10の理由

  • author 福田ミホ
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Androidの勢いの秘密に迫る!iPhone OSより優れている10の理由

この勢いはどこから?

アメリカではAndroid端末の販売台数がiPhoneを超え、さらに先日発表されたAndroid 2.2(Froyo)の機能はiPhoneをはるかに上回ると評価されてます。

2008年の発表以来、Androidは成長を続けてきました。が、今やiPhoneの機能にキャッチアップしただけでなく、いろいろな意味で追い抜いてしまったと言ってもいいかもしれません。

その要因はどこにあるのでしょうか?AndroidがiPhoneより優れていることを10点、続きで挙げてみます。

理由1:マルチタスクにちゃんと対応

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AndroidはVersion 1.0の時点から、複数のアプリを、システムアプリでもAndroid Marketのアプリでも、同時に動かすことができました。一方iPhone OSは、現行版ではMailやiPodや電話機能といったネイティブアプリしかバックグラウンドでは動かせません。Androidなら、アプリを開きっぱなしにしなくても、通知を受け取ったり、音楽を聴いたり、GPSデータを記録したりできます。アップルはiPhone OS 4ではついにマルチタスクに対応し、バックグラウンドで動かせるサービスのAPIをデベロッパーに公開しましたが、それもまだVoIPや音楽、一情報など限定的なもので、Androidのような本当のマルチタスクには及びません

理由2:ホームスクリーンのウィジェットが便利

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Androidの特徴的機能として、ホームスクリーンをカスタマイズして、アクティブなウィジェットを置ける点があります。これで、アプリを立ち上げなくても、必要なものはパっと見えて、使えます。Android Marketplaceには、音楽から天気からFacebookの更新チェックまで、ありとあらゆるウィジェットがあります。片やiPhoneでは、たとえば天気予報を見るだけでも、まずアプリを探し、立ち上げて、ロードされるまで待たなくてはいけません。Androidなら、ウィジェットをホームスクリーンに置いておけば、スワイプだけですぐにチェックできます。

理由3:アプリのマーケットがオープン

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確かに、アップルのApp Storeには18万本を超えるアプリがあり、Android Marketplaceはまだ5万本を超えたところです。それでも、たった1年半で急速に成長し、App Storeに肩を並べるだけの力が付いてきました。

Androidの優位性は、マーケットがオープンであることです。アップルでは1週間に1万本ほどのアプリ登録申請を受け付けていますが、多くのアプリが「単純すぎる」「似たようなアプリがある」という理由で申請を却下されています。Android Marketplaceはユーザードリブンで作られているため、そこでうまくいったものがベストアプリということになります。「早い者勝ち」ではないということです。さらに、Android Marketplaceでは、問題あるアプリは削除しますが、積極的に検閲はしませんので、アプリの可能性はもっと広がります。

理由4:通知機能が快適

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iPhoneは、通知機能に問題があります。通知方法がポップアップしかないので、何かあるたびにひとつずつ通知せざるを得ず、ポンポン立ち上がってうっとうしいことになります。また、マルチタスクではないので、通知をするにはアプリが立ち上がっている必要があります。Androidでは通知バーがあり、待機状態になっている通知が全てアイコンで表示されます。通知バーをプルダウンすれば、通知内容の詳細もチェックできます。さらにAndroidでは、デベロッパーがロックスクリーン上に通知の詳細を表示できるようにもしていますが、これはiPhoneではネイティブアプリにしかできないことです。

5:端末が選べる

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アップルでは「Think Different」と言いながら、携帯電話に関してはユーザーは「違う」ものを選べません。白か黒かとか、16GBか32GBか、くらいです。それ以外は、スクリーンは3.5インチで320x480ピクセル、RAMは256MB、プロセッサは600MHz、と決まってしまいます。

が、Androidはオープンプラットフォームなので、端末メーカーは様々なハードウェアを組み合わせることができます。たとえばNexus Oneであれば3.7インチで480x800ピクセルのディスプレイに、RAMは512MB、プロセッサは1GHzのSnapdragonとか、MotorolaのDroidには物理キーボードが付いているとか。もちろん、携帯キャリアによっても違いますが。と、言えば...(理由6に続く)

理由6:携帯キャリアが選べる

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iPhoneは、日本ではソフトバンク、アメリカではAT&Tでしか使えません。日本でソフトバンクの電波状況が問題になる以上に、アメリカではAT&TはiPhoneの弱点になってしまっています。iPhoneが大成功したことで、それまで米国内最速だったAT&Tの3Gネットワークが大混乱に陥り、通話は途切れるし、データ通信も不安定になってしまったのです。iPhoneを買ってしまったものの、自宅のソフトバンクの電波が弱くて...なんてケースもありがちです。

Androidなら主要な携帯キャリア全てで選べます。VerizonならMotorola DroidとDroid Eris、Droid Incredibleがありますし、T-MobileならNexus One、MyTouch 3G、Behold II、それからMyTouch Slideが近々出されます。SprintならHeroにMoment、新たにEvo 4G、といった具合です。日本ではまだそこまでラインアップが厚くないですが、それでも各キャリアが出揃い、NTTドコモではXperiaやこれから出るLYNXauIS01ソフトバンクならDesireがありますね。自分の住む地域に合ったAndroid携帯電話を選ぶことができる、というわけです。

理由7:カスタムROMはjailbreakより自由度が高い

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iPhoneでは、jailbreak(脱獄)すれば公式にはできない機能を追加でき、App Storeにないアプリを入れたりできますが、それでも全体的な使い勝手は変わらず、基本的なインターフェースは同じです。一方、Androidでは、jailbreakに相当するものとして、Android端末用にカスタムROMを作るコミュニティがあります。カスタムROMでは、jailbreakと同様のことが実現できるだけでなく、さらに進んだカスタマイズも可能です。たとえば、端末から端末へ、カスタムUIをポートするROMとか、余計な機能を削ってスピードに特化させるROMとかがあります。Androidなら、何でもできるのです。

理由8:設定変更もサクサク

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スマートフォンの機能がどんどん増えて、Wi-Fi、GPS、4G、Bluetooth、などなど盛りだくさんになっています。これらは大事で必要な機能ですが、バッテリー消耗につながります。バッテリーの浪費を抑えるために、Wi-Fiとか3Gを必要なときにだけオンにしたりしますね。iPhoneユーザーだと、ネット接続とかBluetoothの設定変更のたびに、システム設定の奥をいじらなくてはなりません。Androidなら、こんな設定もホームスクリーンのウィジェットで簡単にできます。また、専用ウィジェットもないような使用頻度の低い設定に関しては、ホームスクリーンにショートカットを作っておくこともできます。

理由9:グーグルもソーシャルアプリも統合

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スマートフォンでみんなが常時接続になっている今、いろんなものがオンラインで動いています。メール、Twitter、Facebook、Flickr、Google Documentsなどなど。Androidはこうしたものをネイティブで統合できます。Gmailアカウントは自動で携帯電話と同期されます。携帯電話で撮った写真はFlickrにアップされます。Facebookアカウントにもリンクでき、Facebookの友だちリストと電話の連絡先を同期でき、プロフィール画像、メールアドレス、電話番号を自動で取り込めます。iPhoneではサードパーティのアプリを使わないとこれができませんし、そんなアプリを使ってもAndroidのようにシームレスではありません。

理由10:懐事情に合わせられる

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端末やキャリアが選べないので、iPhoneの価格は一定です(もちろん、キャンペーンなどによって違いは出てきますが)。Androidはオープンソースプラットフォームなので、コスト効率が良く、つまりエンドユーザーの費用負担も少なくなります。アメリカでは、主要携帯キャリア(AT&Tを除く)は、2年契約の縛りのないAndroid端末を最低ひとつは用意しています。もちろんそれらはローエンドなAndroid端末ですが、iPhone 3GSと同程度には使える端末です。アメリカ一番高価なAndroid端末は、iPhone 3GSよりずっと高機能ですが、iPhone 3GSと同じ価格(2年契約付きで199ドル)です。

日本だと、まだまだAndroid端末が少ないためか、iPhoneより手ごろとは言えないかもしれません。でも、今後スマートフォンにももっといろいろな選択肢が出てきて、コストパフォーマンスの良いAndroid端末でも発売されれば、iPhone一人勝ちの状況も変わってくるのでしょうね。

Paul Escallier - MaximumPC(原文/miho)